「スサーナ」天使のような女は肉体を武器に人々を破滅へと導く悪魔だった

嵐の中、刑務所の柵を破って脱走したスサーナは、信仰深い大農場を経営する一家に助けられる。

居候として住みついたスサーナは、家長グアダルーペやその息子アルベルトらを自分の魅力を振りまいて、次々に誘惑していく。

使用人のヘススは、ある日通りすがりの警官から脱走した女囚の話を聞き、それがスサーナであると直感して、それを口実に彼女に近づこうとする。

色仕掛けの罠にはまった家長を唆かして妻カルメンを離縁させ、その後釜に坐ろうと画策しているスサーナは、相手にしない。

じっと耐えていた妻はついに、夫との仲を嫉妬し、激情に駆られてスサーナを痛めつけ始める。

そこへ、ヘススが警官を連れてやって来る。スサーナは逮捕され、家族達は目が醒める。翌朝、一家はスサーナが去り、秩序が戻ったことを神に感謝するのだった。

何が怖いって彼女が人間であること

人の欲望が膨れ上がっていく様子をかなりリアルに、そして交錯する視点を持って描かれているのがブニュエルらしい。

 

自分の欲望と人の欲望の利害がぶつかった時、人は自分のことが何も見えなくなってしまう。

 

人間の弱さと盲目さ、それにつけ込む悪魔のような女。

 

この映画の怖いところは、スサーナが本当の悪魔なのではなく、肉体を持った人間であるという所だ。

 

ホラー映画のようにオバケが出るのではなく、普通の人間が悪魔のような行いをするのだから恐ろしい。

欲望に溺れがちな自分への戒めになったww

若さや美しさの持つ魅力と、それに魅せられた者に待つ地獄。

 

これは私にとって戒め的な作品にもなった。

 

自分自身もそういったものに強く惹かれるからだ。

 

若さや美、欲望に溺れそうになった人は戒めのつもりで見てみては。