テレビを見ることを辞めてから5年が経った。
実家に住んでいた頃は常にテレビがついている環境で育った。
だがテレビを見ることの害を知っているだろうか。
生まれてからずっと身近にあったテレビを絶って気づくことが、とても大切なことだと思ったので紹介する。
もくじ
共通認識がなくなる
今まで、芸能人はリアルな友達のように毎日目にする人間だったし、彼らの発言には安堵感や信憑性があった。
しかし数年ぶりに目にした芸能人はとても不気味だった。
笑ってない目をして笑っている。
顔もよく見ればそんなに綺麗でもない。
目に見えないルールに沿って発言し、周りの人間がそれをフォローするように笑って盛り上げる。
何か問題を起こせば掌を返したように叩き潰しにかかる。
まるでイジメみたいな、陰湿な気持ち悪い空気がある。
芸能界という世界があり、テレビというメディアがあり、視聴者というカモを囲ってマインドコントロールする。
そしてテレビは毎日私たちに話しかけてきて、無意識に、毛穴から体内に侵入し、脳を侵していく。
そうやって出来上がった共通認識の上に日本の社会が成り立っている。
この気持ち悪い空気をみんなどこで習ったか。
テレビである。
それを会社でも学校でも模倣し、共通認識のもとに、この大量消費社会が成り立っている。
逆に言えば、テレビを見ないとまるで外国人のようにその空気に対応出来ない。
私はテレビを見るのを辞めてから外国人だと思われることが増えた。
共通認識を持たなければ参加できない社会がそこにはある。
購買意欲が皆無になる
テレビを見ている時はCMや商品の宣伝番組を見て、
欲しい、可愛くなりたい、イケメンと付き合いたい、美味しいものが食べたい、旅行に行きたい、
と、どんどん金を使いたくなった。
しかしテレビを見ない間、そんなことは忘れていた。
買う必要に迫られて、買う、という消費者として当然のプロセスに変わった。
逆にCMやら保険の広告やらを見ると気持ち悪いとすら思うようになった。
もちろん無駄遣いは減り、物を買う時は機能や価格を検討してから買うようになった。
支出が減り、幸福度はかなり上がった。
情報を能動的に取り込むことが出来るようになる
テレビの情報は受動的だ。
こちらが知りたいことがあって、それを調べて情報収集すのと違い、一方的に大量の情報が流れ込んでくる。
そしてそれを取捨選択することもできない。
そうするとだんだん脳が情報に対して受動的になる。
これは洗脳と同じ原理だ。
テレビを観るのを辞めると、知りたいことは自分から調べるようになる。
本でもネットでもYouTubeでも、自分から情報にアクセスすることが大切だ。
ちなみに、テレビ番組の内容は小学生高学年の脳のレベルで作られている。
誰でも理解できる内容、と言うよりはもはや子ども向けの情報しかないということだ。
奴らはいつも笑っている
テレビに出てる奴らはいつもニヤニヤと笑っている。
そして、
辛いこともあるでしょう、退屈なお仕事お疲れ様です、だけどみんな同じですよ、頑張って働けば欲しいもの買えますよ、ほら、面白いこと言って笑わせてあげますよ、働いてください。
と、毎日慰めてくれるのだ。
そして安心してそんな日常に疑問を持つことなく働けるよう、正気を保たせてくれる。
逆にテレビを見ずに正気を保ってこの社会で働くことは辛い。
相互に依存しているのだ。
だから芸能人は視聴者を敵に回すことはできないし、思ったことを言ってはいけない。
そしてその価値観に汚染された人間がこの社会を作っている。
そこには広大な暗黙のルールが広がっているのだ。