「ビリディアナ」ルイス・ブニュエル|上映禁止になった問題作

「アンダルシアの犬」のルイス・ブニュエルが20数年ぶりに祖国スペインでメガホンをとり、1961年・第14回カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した人間ドラマ。修道女を目指すビリディアナは、たった1人の親族である叔父ドン・ハイメの屋敷に呼び出される。ドン・ハイメは亡き妻に良く似たビリディアナを引き止めるために睡眠薬を飲ませて眠らせ、その間に彼女を犯したと嘘の告白をする。ビリディアナが屋敷を出ていくと、叔父は罪の意識にさいなまれ自ら命を断つ。叔父の死を知ったビリディアナは修道女への道をあきらめ、貧しい人々を屋敷に住まわせて世話しようとするが……。カトリック教会からは大きな非難を浴びるなど物議をかもし、スペインやイタリアで上映禁止となった。

みんなで食事をするシーンが最後の晩餐と同じ配置になっている。

こちらも東京都写真美術館で観てきた。

カトリック教徒からは大きな非難を浴び、一時上映禁止になった問題作だが、良い映画であった。

貧しい人々の世話をしていたビリディアナがその人たちに強姦されそうになるシーンはかなりショッキングだったが、そういう不条理さが人生には付き物だと改めて思った。

ルイスブニュエルキリスト教を非難したという単純な話ではなく、彼自身もキリスト教徒であることがまた面白い。

強迫観念とも言えるほど、キリスト教の象徴的な道具やシーンが多く出てくる。

人間とは、人生とは、そんなことを考えずにはいられない。