思うこと、その声の元

2年前、大学の学部を卒業するタイミングは今の状況と似ていた。正規の就活をしていなくて、どうやって生きて行こうか迷っていた。だけど就活もうまくいかなかったし、道も見えず、妥協のような形で親に甘えて大学院に進学したのだ。一歩先の未来が想像できない。こんな風になることがある。


逆に普段は数ヶ月先がだいたい見える。だからそこに向かってやることをやるのだが、今日やるべきことや、会う人まで、何となくの直感で決めている。頭に思い浮かぶのだ。「これをやってみよう」「これは面白そうだ」「ここに行こう」と。


つまり、私の人生の決め方は思いつきの連続だ。なぜか思いつき、それが気になってしょうがなくなって、衝動的に行動する。この、脳に浮かび上がる考えは何なんだろう。自我というしっかりした価値観や論理に基づいているわけではない、とても曖昧なものだ。この声は誰の声なのだろう。


自分の人生を決めてきたもの、憧れや、好きな色や、付き合う人など、それを選ぶ価値観は何なんだろう。自分は確かにピンクが好きだけど、何で好きなんだろう。誰かにそそのかされていると言った方が正しい表現になる気がする。みんな、自分で選んだと本当に信じているのだろうか。それを選んだ自分とはどこにあるのか。


先が見えなくなって、心の声からの通信が途絶える時がある。何度問いかけても応答しない。そんな時は世界が混沌として、進む道も見えない。心の声の元に裏切られた気分になる。だけどその沈黙は、沈黙することで教えていた。ただ黙って見守っていた。その意味も、いつか分かる。